ICT×通所介護|未来のサービスはどう展開されるのか?

介護業界は人材不足と言われています。今後の超高齢社会に向けICT化が議論されていますが、まだ思うように進んではいないようです。実用化されているシステムの多くは、記録業務の補助で、現場が感じている人員不足の解消や負担軽減とは少しズレがあるのかもしれません。

では記録業務以外どんな業務があるのでしょうか?

主に介護業務と呼ばれるもので、利用者の送迎やおもてなし、入浴や排泄の介助、さらには運動や趣味活動のサポートまで幅広い業務があります。相談員業務というものもあり、利用に関する相談や受付、利用開始やサービス内容の変更に伴う会議、利用料の請求業務もあります。さらに管理となるとシフト作成や備品発注等の事務業務は当然のことながら、介護保険法に定められた基準に違反しないよう運営状況を数々の書類に記録したり、職員研修の計画実施、行政書類の確認や報告、各種マニュアルの整備、まだまだ様々な業務をこなしています。

これだけきっちり事業運営しているので、サービスの質は一定に保たれている側面もありますが、人員不足の状況では1日の介護業務が終わってから管理業務をすることも珍しくありません。事業全体が後手に回っているため、少しの業務負担軽減では課題が解消されず、働き手は疲弊している状況なのです。

どういう環境になっていけば良いのでしょうか?

やはり、業務負担が大きく減少し、もっとサービスの質の向上そのものに取り組む余裕を生むことが良いと思います。当然前に述べたような業務をすることは質の担保と言えますが、それらはどちらかというと「質を落とさない」取り組みであり、これからは「質を上げる」取り組みが必要と思います。

介護の現状についての話となっていまいましたが、話を戻し、ICTの活用による未来のサービスを想像してみたいと思います。

まず、ウェアブル端末の活用で、利用受付や脈拍等の健康チェックがスムーズになることが想像できます。これにより看護師は、データを確認しながら健康維持のアドバイスや異常の早期発見に集中しやすくなります。服薬の支援において、今は誤薬が起きないようにとそればかりに気を取られていますが、ウェアブル端末の機能で利用者本人の薬であるか服用前に機械的にチェックできればミスが減ります。看護師側の不安が解消されれば、心にゆとりが生まれ、利用者とのコミュニケーションの質がグッと上がることにつながるでしょう。

介護業務においてもウェアブル端末で簡単に情報の管理や共有ができれば、ある程度利用者が多くても事故やトラブルを予防しながら利用者それぞれに適したケアを提供しやすくなります。

自立支援が目的とされる介護現場において、1回サービスを提供したら自立につながるということはありません。継続的に利用してもらうことで徐々に効果が現れるものです。なのでケアにもシナリオが必要でありそれには前後の文脈を捉えて今日のケアを提供することが大切なのです。

ICTの活用は緩徐に広がっているような状況ですが、未来の不安解消ではなく、未来をより豊かに切り開くツールになることが期待されます。介護という言葉はネガティブなイメージになっている印象を受けますが、ポジティブ、アクティブ、アグレッシブな印象のサービスに変わる要素があると思います。年を重ねてからの病気やケガは多少不便なときもあるかもしれませんが、その中でも心豊かな生活を送れるサポートをすることが介護の向かう先ではないでしょうか。

介護を受ける側、提供する側はもちろん、社会全体で介護を新たな形に変えていく取り組みができれば良いと思います。

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